ナショナルジオグラフィックのニュースに掲載されていた記事の抜粋ですが、ハワイ島のハワイ火山国立公園に全長8km余りに及ぶフェンスの設置が完了したそうです。なんとこのフェンスは野良ネコを防ぐための高さ1.8mでフェンスの上端がカーブして柔軟に曲がり、ネコが越えられないようになっているとのこと。ネコを防ぐフェンスとしては全米一の長さのものだそうです。
これは絶滅の恐れがあるミズナギドリを守ることが目的で、これによって約2.4平方kmを超す営巣環境が保護されることになるそうです。ネコたちは巣穴の外で待ち伏せたり、中に入り込んでこのトリや雛たちを捕食しているようで、野生動物たちの脅威となっています。なんと過去18年に見つかったミズナギドリの死骸のうち、72%は野良ネコが原因と考えられているとのこと。
フェンスの設置には限られた期間(鳥たちの営巣の邪魔にならない1月から5月のみ)、標高の高い所での作業、フェンスの基礎の安定のための手作業、資材と作業員は全てヘリコプターで運ばなくてはならいという多大な労力を要したそうです。
※写真はナショナルジオグラフィックより引用
2004年にはハワイガンの保護のために小規模な試験的フェンスが設置され、現在、フェンス内にはガンが毎年戻ってきており、ネコの存在もネコによる捕食も記録されていないとのことなので、きっとこのフェンスも鳥たちを守ってくれることになると思います。功を奏すといいですね。