先日、ハワイ王朝の最後のプリンセス、カイウラニの生涯を描いたドラマをDVDで観ました。
ハワイ王朝がどのようにしてアメリカ合衆国50番目の州となったのか、その歴史を彼女の人生と共に振り返ることができる作品です。
ハワイ王朝最後の王女カイウラニは、わずか23歳の若さでこの世を去りました。
彼女は政情不安によりカラカウア王の命でイギリスへと留学し、そこで祖国を憂いながらも新たな人生の居場所を見つけ、一人の女性として恋をし、またヨーロッパ社交界の教養も身に付けていきます。
そんな中、留学中にカラカウア王は死去し、叔母のリリウオカラニから王位継承権第1位を指名されることになります。 国民から人気の高かった彼女の帰国が望まれましたが、ハワイの政情が安定せず、彼女の帰国は延び続けていきます。
そしてついに政変により、ハワイ王朝崩壊の報がイギリスへも伝わることとなります。
イギリスでの夢見た人生があろうとも、常に心は祖国にあった彼女。自らの決心と共に人生を約束した人とも別れを告げ、イギリスを発ってアメリカへと向かいます。
アメリカにて直接祖国の窮状を訴え、事態の打開を図る彼女。このとき、ニューヨークで待ち構える記者たちは、「野蛮なハワイ人の娘」がやってくるらしい、という先入観しか持っていませんでした。
果たしてスピーチが始まると、彼女の思いが溢れます。カイウラニの美しい姿、感動的で心に訴えるスピーチに、記者達の見る目は完全に変わります。ニューヨークのマスコミは一気にハワイ王朝の味方になっていくのです。
彼女の情熱が周りの人を動かし、愛するハワイを人々の手に守ろうとする姿勢に共感する人が増えていきます。
王女であるからこそ、人のために何ができるかを考え、意志の強さを持って行動する。
人々に愛された理由がわかります。